1. 情 報  猛毒の外来種根絶にピーナッツバターが効果あり


岡山県で今年7月、強い毒を持つ特定外来生物「コカミアリ」の侵入が国内で初めて確認された。繁殖能力が高く、いったん定着すると根絶が難しいため、早期の水際対策が重要。そこで有効な手段として使われたのは「ピーナッツバター」だという。コカミアリは体長1~2ミリと小型で発見しにくく、集団一つあたりの産卵量が多いといった特徴がある。7月3日、フィリピンから到着したコンテナを岡山県倉敷市の水島港に陸揚げした際、約30匹を発見。生態系への影響が懸念され、完全駆除が求められた。
40年以上アリの研究をしている兵庫県立大の橋本佳明特任教授によると、コカミアリには糖物と植物油脂を好む特性がある。誘引剤としてピーナッツバターが効果的だと助言した。駆除作業と同時に、水島湾内にピーナッツバターを150~200ヵ所置き、コカミアリが残っていないかどうか確認する調査を継続的に実施、確認ゼロが続き、定着を防ぐことに成功した。

(2023/11/15 日経新聞)

2. 情 報 「侵略的外来種」世界で課題


生態系に悪影響を及ぼす「侵略的外来種」の対策は世界的な課題となっている。各国の科学者が参加する生物多様性に関する政府間組織は9月の報告書で、侵略的外来種による経済損失が年間4,230億ドル(約62兆円)以上にのぼると指摘した。
報告書によると、外来種は世界で3万7000種を超え、うち3,500種以上を侵略的外来種が占める。農林水産業への被害、対策費用といった経済損失は1970年以降10年ごとに4倍ずつ増えているが、侵略的外来種に関する法律や規制がある国は17%にとどまる。
国連は2030年までに侵略的外来種の侵入や定着を半減させる目標を掲げる。主要7か国(G7)は4月の気候・エネルギー・環境相会合で、外来種対策で国際強力を強化する方向で一致した。国や地域を越えて情報共有や技術開発を進める重要性が増している。

(2023/11/11 日経新聞)